あるにもあらず 過ぐるわが身は

東欧・北欧・中近東など世界の60's Beat/Psych、その合間にコミックなどを紹介しています。 こっそりとやっていますので、こっそりとお越し下さいませ(笑 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このページのトップへ
a2114.jpg
Moğollar 1968

60年代のサイケに関心のある方なら、トルコのビート/サイケ編集盤「Turkish Delights」のジャケ写にも使われた、こののどかかつ怪しい(笑)写真を見たことがあるのではと思われますが、今回はアナトリアン・サイケの重要なグループMoğollarの67~72年の前半期を紹介したいと思います。

67年、当時Silûetlerに在籍していたAziz Azmet(Vo)・Murat Ses(Key)・Tahir Nejat Özyılmazel(G)・Aydın Daruga(Ds)の4人に、Vahşi KedilerのメンバーHaluk Kunt(B)を加えて、イスタンブールで結成されたのがMoğollarでした。

トルコのグループなのにMoğollar(Mongols)とはこれいかにという感じですが、結成時にAnimalsやRolling Stonesみたいなワイルドなイメージのグループ名にしたいと、メンバー同士で相談した結果これになったそうで、上記の画像のようなモンゴル羊のベストとレッグウォーマーを着用したステージファッションもそこから来ているそうです。
しかし、結果的にワイルドと言うよりは、怪しいヒッピーにしか見えなくなっていますね(笑
まあ、いろんな意味で他のグループとイメージが重ならない、強烈なインパクトを得たという意味では成功だったと思います(笑
ただ、この変な格好をしていたのはごく初期の68年までのようです。
たぶん、ステージで演奏するのに暑苦しかったんじゃないでしょうか(笑

余談ですが、前述のSilûetlerはMoğollarの前身と言われ、実際Moğollarの初期音源と一緒に収録された編集盤も存在します。
しかし、SilûetlerというグループはギターのMesut Aytuncaがリーダーのインストグループで、基本的にグループの主導権は彼が持っており、実際Moğollar結成後も、一時期活動停止していたもののSilûetlerは存在していました。
また、あまり詳しいデータが見つからなかったのですが、Mesut以外のメンバーの入れ変わりが激しかったようで、Aydınは66~67年、後の3人は67年のみの在籍で、同年の録音Silûetlerを前身グループとして捉えるのは、個人的には微妙な気分です。

ちなみにAzizとMuratは、Silûetlerに加入する前はMeteorlarというビートグループに在籍しており、彼らはDeccaからシングルを2枚リリースしています。

結成から程なくして、Tahirが自身のグループを結成するために脱退、シンガーのSelçuk AlagözのバッキンググループのメンバーだったCahit Berkay(G)が加入、さらに
Halukが脱退し、ApaşlarからHasan Sel(B)が加入しています。

またドラムのAydın Darugaは68年いっぱいで脱退し、Selçuk AlagözのところからEngin Yörükoğluが加入とほとんどのデータに書かれていますが、68年のレコードデビュー時の写真や記述には既にEnginがおり、実際の交代は1年早かったようです。

a2104.jpg
Moğollar 1968:(左上から時計回りに)Murat・Aziz・Cahit・Hasan・Engin

68年2月、Sayanから1st/2ndシングルをリリース。
この2枚のシングルは、両方のシングルの歌詞が印刷された同じスリーブだったので、おそらく同時かほぼ同時にリリースされたのではと思われます。
4月にはAltın Mikrofonコンテストにも参加し、コンテストのレーベルから3枚目のシングルをリリース。
その後Sayanから4枚目のシングルと、デビューしたての68年に4枚ものシングルをリリースしていることからも、グループへの期待と評価が高かったことを伺わせ、実際にも彼らは瞬く間に認知されていきました。

68年10月にはイスタンブールで初の単独公演が実現し、彼らの存在はヨーロッパ諸国にも知れ渡って行ったようです。

初期の彼らは、当時のトルコで主流となっていた自国のトラッドやそのフレーズをアレンジしたアナトリアン・ポップと呼ばれていたスタイルに準じるものでしたが、他のグループよりもそのサウンドには穏やかな空気があり、AzizのまったりとしたボーカルとMuratのソングライター/アレンジャーとしての優れた資質、そして安定した演奏力による、ゆるめだが踊れるサウンドが彼らの個性でした。

69年にはトルコ国内を巡るツアーを行い、その経験は自身のルーツを再確認するきっかけになりました。
自国の民族楽器を演奏に取り入れ、さらにトラッドのレパートリーを集めて吟味したりと、その意識は徐々に彼らの音楽性に独自の深みを与えて行くことになります。

同年、Hasanが脱退し、Erkin Korayのバッキングを勤めたこともあるTaner Öngür(B)が加入。
TanerはAzizとMuratとはMeteorlar時代からの知り合いだったそうです。

a2080.jpg
Moğollar 1970:(左上から時計回りに)Aziz・Murat・Taner・Cahit・Engin

さらに70年7月にはAzizが脱退、Bunalımlarや3 Hürelらをバックにシングルをリリースしていきました。

リードボーカルを失った彼らは苦境に立ちますが、シンガーのErsenとジョイントし、シングルをリリース。
しかし、Ersenとの関係は長く続かず、8月の終わりにはジョイントを解消しました。

その直後、Moğollarはパリへ向かい、CBSと3年契約(後に単発で終わった模様)を結び、早速シングルをリリース。
この時の滞在で、彼らはアルバム用のレコーディングを行い、翌71年に1stアルバムとしてフランス・ドイツ・UKなどでリリース(本国では72年にリリース)され、高い評価を得ます。

71年、今度はBarış Mançoとジョイントし、Mançomoğollarとしてフランスとベルギーを巡るツアーを行い、さらに帰国後も国内を巡る大きなツアーを行っています。
しかし、Barışとの関係も長く続かなかったようで、それらのツアーとシングル2枚の成果に終わりました。

a2106.jpg
Mançomoğollar 1971:(左上から時計回りに)Taner・Barış・Murat・Engin・Cahit

さらに71年7月、Enginが突然脱退しパリに向かい、結婚して定住する事になりました(75年に復帰)。
残された3人は、Mavi IşıklarのドラマーだったAyzer Dangaを加えて活動を再開。

72年8月、今度はMuratが脱退。
グループにとって重要なメインソングライター/アレンジャーだった彼の脱退は、グループに激震を走らせましたが、この3人で活動を続けることに。

以後は簡単に。

残った3人で、Ersenのシングルに今度は彼のバックとして参加。
73~74年にはCem Karacaと活動を共にし、75・76年には再びパリ録音によるアルバムをそれぞれ1枚ずつリリースして、76年をもって解散しています。

93年にCahit・Taner・Enginを中心に再結成。
10年にEnginが亡くなりましたが、Cem Karacaの息子Emrahらを加えて、現在も活動を続けています。

現在、MuratとCahit・Tanerの関係は良くないようで、MuratはMoğollarの名称をわざわざ商標登録、MoğollarのオフィシャルサイトにおいてMuratの名前が一切表記されていないこと、現在のMoğollarのレパートリーに、Muratが作曲・アレンジなどに関わった曲が一切演奏されていないことなどからそれが伺えますが、今後もこのままの状態でいるのはどうかなと思います。



【“Moğollar(Turkey)”の続きを読む】
スポンサーサイト
このページのトップへ

FC2Ad

Information

Graham
  • Author: Graham
  • 日本語での情報の少ない、60年代の東欧・北欧・中近東などのBeat/Psychを中心に紹介しています。
    翻訳・編集に時間がかかるので更新は激烈にスローです(笑
    この自画像は、漫画友達の「ゆったりの間」管理人さん冬灯紗沙さんに描いて頂いたもので、さり気に対になっていたりします。

    コメント記入時、ホムペ・ブログなどのアドレスを記入すると投稿できないようにしてありますのでご注意下さい。

Search

Calendar

06月 « 2017年07月 » 08月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

 

プロフィール

Graham

Author:Graham
日本語での情報の少ない、60年代の東欧・北欧・中近東などのBeat/Psychを中心に紹介しています。
翻訳・編集に時間がかかるので更新は激烈にスローです(笑
この自画像は、漫画友達の「ゆったりの間」管理人さん冬灯紗沙さんに描いて頂いたもので、さり気に対になっていたりします。

コメント記入時、ホムペ・ブログなどのアドレスを記入すると投稿できないようにしてありますのでご注意下さい。

FC2カウンター

最近の記事

最近のコメント

カテゴリー

フリーエリア

月別アーカイブ

最近のトラックバック

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。