あるにもあらず 過ぐるわが身は

東欧・北欧・中近東など世界の60's Beat/Psych、その合間にコミックなどを紹介しています。 こっそりとやっていますので、こっそりとお越し下さいませ(笑 


First 1965:(L to R)Arto Lönnfors・Mårten・Leif・Seppo


今回は、去年2ndアルバムがボートラ付きで初CD化された、フィンランド60’sの伝説的なグループFirst/Lemonを紹介します。

フィンランドもののオムニバスなどで、1曲だけひょっこり収録されていたりして、何気に名前は見かけるグループなものの、日本では情報もほとんどなく、なかなかまとめて聴くことが難しかったのですが、2nd「Vanha Vakaa」がCD化されたことで、今後のリイシューに期待が持てそうな気配です。

当時フィンランドに数多くいたインストグループの一つ、Shakin'SharksのメンバーだったLeif Kiviharju(Vo.B)、そしてSteelers~The Happy Go FellowsのメンバーだったSeppo Järvinen(Ds.Vo)・Teuvo Grönroos(G)が、Beatles旋風直後の64年に、ビート・グループとして活動することで意気投合して集まり、さらにMarkku Vihavainen(G.Vo)を加えて結成されたのがFirstでした。

余談ですが、SeppoとTeuvoのいたSteelers~The Happy Go Fellowsは、オリジナルドラマー(70~80年代ロックではわりと有名な人らしい。ちなみにSeppoはサックス担当だった)が窃盗と強盗を繰り返して逮捕されてしまった、いささか手癖の悪い人だったそうで、グループ名がシャレになっていませんねぇ(笑

結成当初は、ライヴごとに様々な名前を使用していたそうで、64年末の年越しライヴに出演した折、このライヴがラジオで放送され、DJがグループを「The First」と紹介したことがきっかけで、以後はFirst名義で活動して行ったそうです。
ちなみに、このラジオ放送のおかげで、Firstに関心を持つ人とライヴのオファーがグッと増えたそうです。

65年に入ってから、Teuvoが軍隊に召集されて脱退、Leifはちょうど解散したばかりのScaffoldsのMårten Enqvist(G)に加入を依頼。
さらにMarkkuが学業に専念するために脱退し、同じくScaffoldsのArto Lönnfors(G.Vo)が加入、以後67年いっぱいまでこのラインナップで活動して行きました。
Scaffoldsでかなりの楽曲を書き、この時点ですでに他のグループにも楽曲を提供していたArtoと、エレキでもアコギでも様々なスタイルでのプレイをこなせるMårtenの加入は、グループの音楽性や表現力の進歩に大きく貢献して行くことになります。

Firstはライヴツアーでフィンランド国内を巡り、さらにスウェーデンにも出向いており、Spencer Davies GroupやHollies、そしてCreamやJimi Hendrixなどのヘルシンキ公演で前座を務めたりしていたそうで、このことが彼らのサウンドに大きく影響して行きました。

67年、FirstはCBSと契約し、当時ちょうどヒットしていたEasybeatsの「Friday On My Mind」のカバーを含む3枚のシングルをリリースしています。
グループはイギリスへの足がかりも得ていたそうですが、好事魔多し、何とよりによってリーダーのLeifに軍隊の招集がかかってしまい、67年内で活動停止を余儀なくされてしまいました。
グループのマネージャーは、全く違うメンバーを集めてFirstとして活動させたそうですが、それはもはや別のグループになりますね。


そして69年、除隊されたLeifはグループの活動を再開させました。
First時代の仲間SeppoとMårtenに、Topmostのメンバーだった Arto Tarkkonen(Key)を加えて、 時代の空気の変化を感じ取ったのか、それまで使用していたFirstからLemonとグループ名を変えて再スタートを切りました。
Arto Lönnforsが参加していないのは、多分当時Frankiesに在籍していたからではと思われます。

a436.jpg
Lemon 1969:(L to R)Mårten・Arto Tarkkonen・Seppo・Leif

しかし、ほどなくしてArto Tarkkonenがあっけなく脱退。
音楽性か人間関係化は不明ですが、どうにもなじめなかったようです。
代わりにFirstのオリジナルメンバーだったMarkkuを呼び寄せました。

pics-thefirst1.jpg
Lemon 1970:(L toR)Leif・Markku・Seppo・Mårten

Leif、いい笑顔ですねえ(笑
このラインナップで、LemonはParlophoneと契約し、69~70年に2枚のシングルをリリースしています。
そして70年に、今度は新進レーベルのLoveと契約し、同年に1stアルバムをリリース。

1stアルバムをリリースしてしばらくした71年に、Markkuが再び脱退。
交代にまたもやFirst時代の同僚のArto Lönnforsが加入しています。
このグループの面白いのは、基本的にFirst時代に関わった人脈でやりくりして活動している所で、1stアルバムのジャケットのデザインを初代ギタリストのTeuvo Grönroosが手がけていたりもしてて、ささくれた人間関係のグループが多い中、何だかほほえましく思ってしまいます。

新ラインナップになってからの72年には、レア盤が多いことで知られているレーベルUFOと契約し、2ndアルバム「Vanha Vakaa」と同アルバムからカットされたシングルを1枚をリリース。

と思いきや、今度はリーダーのLeifが脱退して、カントリーロック系のグループKarmaを結成。
そしてArtoもほぼ同じ時期に脱退しています。

残されたSeppoとMårtenは、Lemonを存続させるためKari Rosti(Vo)、そして50年代末から活動するオールドロッカーのJorma Kalenius(B)を加入させて活動を続けますが、74年にBlue Masterからシングルを1枚した後、活動を停止しました。

しかし後年、Leif・Seppo・Mårten・Artoの4人で再結集し、グループ名をFirstに戻して活動を再開、90年代半ばにArtoが脱退後は、何とScaffoldsでも歌っていた、ソロシンガーとしてもよく知られているCay Carlsson(G.Vo)で加入し、現在に到るまで活動を続けています。


Referring Sites:The First(Official)  Back To The Sixties Artistit "The First"

Finally, while thanks to Lefa Kiviharju!





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気がついたら3ヶ月の放置してましたが、一応生きています。

プライベート(というか仕事)もだいぶ落ち着いてきたので、最近また執念の検索をしています。
このところ、東欧もののリイシューがこれといったものがないので、今はフィンランドをガサっているところです。

60年代のフィンランドのシーンは、同じ北欧のスウェーデンよりもさらに小規模なものだったようで、当時のグループ同士の人脈の動きや交流が密接で、「このグループのあの人は、このグループにもいたのか」という驚きに満ち溢れていて興味深いです。

a434.jpg

メンバーの動きを把握するためにファミリーツリーを作っているのですが、後でどんどん新しい事を知ってしまうので、度々書き直しています(笑

また、わりとリイシューが活発になってきているので、ちょこちょことCDも購入しています。

a433.jpg

最近の収穫はこんなところですが、一番お気に入りなのはLemonの2nd(画像上中央)で、このところずっとLemonばっかり聴いています。

Lemonはフィンランドものの資料やオムニバスなどで度々名前が出るグループですが、グループ単体では情報も音もあんまり知られてなくて、日本では一部間違った情報が行き交っているので、近いうちにLemonとその前身のFirstを取り上げる予定です。

Lemonは、一言で言うとBeatles+HolliesにCreamをふりかけたようなグループで、一般的にはハードロック的に言われていますが、実際は幅広い音楽性を持つパワーポップ的なサウンドで、60年代・70年代どちらのファンにも楽しめると思います。

とまあ、こんな感じです。

以上、生存報告でした(笑



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