あるにもあらず 過ぐるわが身は

東欧・北欧・中近東など世界の60's Beat/Psych、その合間にコミックなどを紹介しています。 こっそりとやっていますので、こっそりとお越し下さいませ(笑 

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(65~70年ラインナップ 左からBosco・Johnny・Theo・Jim・Peter)

まともな音楽記事は久しぶりになってしまいました。
書きかけのものがかなりたまっているので、徐々に仕上げてうpしていきたいと思います。

今回は意外にも初のオーストラリアもので、サーフィン/ガレージ系として人気のあるAtlanticsです。
Atlanticsは、61~65年のサーフ時代と66~70年のJohnny Rebb加入後のビート/ガレージ時代に分かれますが、僕は基本的にサーフィン系にはほとんど興味がないので、Johnny Rebb加入後に重点を置いて紹介します。

61年初頭、オーストラリア・シドニーでサーフ・インスト・グループとして結成。
オリジナル・メンバーはPeter Hood(Ds)・Theo Penglis(G)・Bosco Bosanac(B)・Eddie Matzenik(G)の4人で、62年にEddieが脱退してJim Skiathitis(G)が加入、70年の活動停止までこの不動のラインナップで活動していきました。
あちこちの国からの移住者の国であるオーストラリアらしく、英米系・ギリシャ・ハンガリー・旧ユーゴなどのさまざまな民族の混在したグループでした。
いかにも「サーフィン」的なグループ名は、実はそこから採ったものではなくガソリンのローカルブランドから拝借したものだそうで。
TheoとJimのツイン・ストラトキャスター・リードと、シャープでスピィーディーなサウンドはすぐに人気を集め、62年にローカルのTV番組での投票の結果、「Most Promising Group of 1962」というお墨付きを得ました。
63年2月に豪CBSから1stシングルをリリース。
本国のチャートのトップに登りつめ、日本を含む世界各国でリリースされた「Bombora」を始め、65年までに多くのシングルと3枚のLPをリリースしています。
64年になると、彼らを含めたサーフ系のグループは徐々にヒットを出せなくなっていきました。
そう、Beatlesを筆頭としたマージー・ビート勢の世界侵略の影響でした。

65年、彼らは時流に合わせてサーフ系からビート系への移行を決意。
CBSとの契約終了の直後に、自身のプロダクション会社JRAを設立、髪を伸ばし、R&B系の曲を演奏し始めました。
インスト・グループがビート・グループにスタイルを変える際、最大の障害になったのが「自分達で歌えない」という問題でしたが、幸いにも彼らにはボーカリストのあてがありました。
64年から彼らがレコーディングでバックを担当していたシンガーJohnny Rebbが加入、新たなサウンドに対応するためTheoがキーボードを兼任(結構うまい!)することになりました。
「Gentleman of Rock」と当時呼ばれていたJohnnyは、58年にデビューしたロック・シンガーで、多くのレコードをリリースしているスターでしたが、彼もまたBeatlesショック以後にヒットが出せなくなっていたようで、ビートグループ化したAtlanticsへの加入は彼にとってもメリットが大きかったんだと思います。

Johnnyのジェントリーでややダークなボーカルと、オリエンタルなギタープレイにチープなファーフィーサ・オルガンが織り成す、オージーのグループらしい中音域がダンゴになったモコモコのサウンドは、それまでのシャラシャラしたトーンのサーフスタイルとは打って変わって、独特のほの暗さを持っていました。
元々安定した演奏力を持っていたのもあってか、オージーのグループとしては粗雑な面はあまりなく、ワイルドと言うよりはほの暗く重い陰鬱さを持ったスタイルだと思います。
オルガンの音色のせいもあるのかもしれませんが、ちょっと南米のグループのチープさを併せ持っているようにも感じますね。

66年から70年まで、Johnnyのソロ活動と併行しながら、このラインナップでシングルをリリースしていきました。



Atlanticsは、サーフ/インストグループとしての評価の方が高いのか、ほとんどのリイシューがインスト系中心のものです。
で、ビート・ガレージ時代をまとめたCDは今のところコレだけのようです。

a222.jpg

The Legendary JRA/Ramrod Sessions (Canetoad CTCD-003)'93

64~69年までの、Johnny Rebbのソロを含むAtlanticsの音源をまとめたもので、コンプリートではありませんが、主だった曲はだいたい聴けるようです。
93年のリリースなのでもう廃盤のようですが、日本でもわりと出回っているみたいなので、タイミング次第で安く手に入ると思います。
音質はリリースされた年から考えれば悪くは無いと思います。

1~4はJohnny加入前後の彼のソロ音源からで、まだ前時代的な印象です。
5から20まで(Johnnyのソロの19を除く)が別グループ名義を含めた後期Atlanticsの音源で、彼ら独特のダークかつジェントリーなサウンドが楽しめます。
グループのリーダー格だったと思われるドラムのPeter Hoodを中心としたオリジナル曲は、どれも彼ららしい翳りを持った素晴らしいできばえで、特に彼らの代表曲と言える「Come On」を筆頭に8・15・20の4曲は、チープでダークなオルガンや、JohnnyのR&B系としては意外にも丁寧に歌いこまれたボーカルを堪能できる逸品です。
手堅い選曲のおかげもあるとは思うのですが7・9・16などのカバー曲のできばえもなかなかのものです。
5のDonovanのカバーは意外な感じですが。
13・14は「Gift Of Love」といういかにも67年的な別名義でのシングルで、両方ともかつてのサーフ時代に戻ったかのようなインストで、僕らにはちょっときついかな~(笑

他にも20の「Part2」など気になる音源があるので、コンプリートなリイシューを期待したいところです。


最後に、CDをコピってくれたkuwaさんに感謝しつつ。


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コメント

何気に買ったこのCDも時を経てこんなに立派な記事になって(笑)

オージーものはEASYBEATSがべたですが渋いとこいきますね、相変わらず(笑)

本出しましょ!

  • 2010/10/20(水) 16:51:43 |
  • URL |
  • kuwa #-
  • [編集]

>kuwaさん
もうコメントが(笑
オージーものはワイルドと言うか演奏が粗雑なものが多いので、個人的にはあんまり当たりがないので、そのせいもあってか少し定番よりずれてしまいました(笑

このグループは結構好きな部類です。
Master'sとかよりも好きかも。

本にすると、あまりにも高額になってしまうので、たくさん売れ残りそうです(笑

  • 2010/10/20(水) 17:06:21 |
  • URL |
  • Graham #rB4BsSMs
  • [編集]
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  • Author: Graham
  • 日本語での情報の少ない、60年代の東欧・北欧・中近東などのBeat/Psychを中心に紹介しています。
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