あるにもあらず 過ぐるわが身は

東欧・北欧・中近東など世界の60's Beat/Psych、その合間にコミックなどを紹介しています。 こっそりとやっていますので、こっそりとお越し下さいませ(笑 


今回から、単独でCD化されていなかったり、データが少ないグループを、2~3グループずつ紹介していきます。
第1弾は、エストニアン・ビート最古参の、Optimistid・Omega(Rapla)・Omega(Tallinn)の3グループです。

それぞれの曲の後についた番号は、以下の4種のコンピに収録されているという意味です。

①Eesti Rocki Lapsepõlv 1966-1976
Eesti 60ndad
③Biit Piraadid
Biit Piraadid 2


*Optimistid

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Optimistid:(L to R)Toomas・Neeme・Henry・Heigo・Vello

Virmalisedと共にエストニア最古のビート・グループで、65年にタリンで結成。
オリジナル・メンバーは、Heigo Mirka(B.Key.Vo)・Toomas Kõrvits(Lead G.Vo)・Vello Salumets(B.Key.Vo)・Neeme Ninnas(G)・Harry Kõrvits(Ds)の5人で、ToomasとHarryは兄弟、弟のHarryは当時12歳だったとか。
メンバーとToomasの父親は、まだ幼いHarryを酒を伴うパーティーに同行させたくないため、彼の加入に乗り気ではなかったそうで、程なくして(66年くらい?)代わりにHenry Kirspuuを加入させて、脱退させられてしまったそうです(68年に再加入)。

ちなみに、ToomasとHenryがかつて在籍していたのがJuunioridというインスト・グループで、Optimistidの前身と言われており、彼らがエストニア最古のビート・グループと言われているのも、このJuunioridの存在が大きいです。

ベースのHeigoは、部屋一杯のビートミュージックを録音したテープを所有していたそうで、そこから演奏するレパートリーをチョイスしていたそうです。

結成当初はRevalという名で活動していましたが、66年のエストニアTVでのインストグループのコンテストに出演する際に、当局から「ふさわしくない」と言われてOptimistidに変えたとか。
そう言う事件があったものの、コンテストでは優勝を勝ち取り、彼らの名前は知れ渡っていきました。

彼らはラトヴィア初のビート・グループ、Melody MakersのPete Andersonと交流があったことが知られており、フィンランドの音楽番組を試聴するために、度々リガとタリンを行き来していたPeteがHeigoと知り合って親交を深め、時にはOptimistidのライヴに同行して歌ったこともあったとか。

エストニアで大きな人気を得た彼らは、66~68年にかけてエストニア内はもちろん、ラトヴィアやグルジアでツアーを行いました。
グルジアではライヴ自体は大好評だったものの、マネージャーが売り上げを持ってトンズラし、エストニアに戻る旅費を稼ぐために1ヶ月長くツアーで滞在する破目になったそうです。
結果的にそのことがグループを疲弊させてしまったようで、69年に解散しました。

活動末期の68~69年には、Toomasの弟でHarryの兄Tiit Kõrvits(G)とHeiki Johannson(Vo)が、Mikronidと掛け持ちで参加しました。

余談ですがKõrvits兄弟には、さらにToomasの一つ上の兄Tõnisもいて、彼もまたギタリストだったりします。


楽曲について

1.La La La Laul[La La La Lies] ①③ `69
2.Ülle (V.Salumets) ① `69
3.Mul On Tunne[You Won't Be Leaving] ①② `67
4.Sa Kuulud Mulle [Then He Kissed Me] ②
5.Boogie (T.Kõrvits) ③
6.Jaan Läheb Jaanitulele (Trad.) ④

Virmalisedとはよく比較されたそうで、VirmalisedはBeatles、OptimistidはRolling Stones…のような感じで言われていたそうですが、ライヴではそうだったのかもしれませんが、残された録音はインストグループあがりっぽいナチュラルなトーンのギター・サウンドで、楽曲のチョイスもポップでソフトなものが多いです。
他にもDylanの「Chimes Of Freedom」など、いくつか録音を残しています(未CD化)。

前述のJuunioridも1曲だけCD化されており、コンテストらしきプライベート録音で、インタビューとインスト「Maria Elena」が④のラストのシークレット・トラックとして収録されています。
  




  

*Omega(Rapla)

65年、ラプラの少年たちで結成。
もちろん、ハンガリーのOmegaとは別グループ。
ちなみに、エストニアにはもう一つOmegaというグループがいて、そちらはタリン出身です。
メンバーはKoit Pärna(G.Vo)・Mati Vaarmann(Vo.B)・Vello Nurme(G)・Ülo Väling(Key)、そしてMatiの妹Anne Veski[Vaarmann](Key.Vo)の5人。
最初のライヴは、同年12月の学校のパーティーだったとか。
文化センターでのダンスパーティーでの演奏や、複数のグループで有料でタリンのコンサート会場を借りてライヴを行ったりと、基本的には果てしなくアマチュアグループに近いスタンスだったようです。
解散時期は不明。
解散後、Matiは後にVirmalisedに加入、Anneはソロシンガーとして成功しています。
また、僕がエストニアものをいつも買っているLaseringのオーナーが、Velloだったことを知ってビックリしたことも書き添えておきたいです(笑


楽曲について

7.Närvid Läbi [Cuore Matto] ①③ `67
8.Sõnad [Words] ① `68
9.Kiikhobu ①② `67
10.Sa Teed Kõik Uueks(Kõik Uueks Saab)
[Even The Bad Times Are Good] ①③ `67
11.Suddenly You Love Me ③
12.No Milk Today ③
13.Fire ④
14.Dark Eyes ④
15.Paint It Black ④

紹介文で「果てしなくアマチュアに近いスタンス」と述べましたが、演奏はなかなかいい感じで、放送局でそれなりに録音を残しているのも納得です。
他にもHep Starsの「Wedding」やLee Kingsの「Stop The Music」なども収録したようですが未CD化です。
彼らの残した録音を見ると、フィンランドでヒットした曲がレパートリーに反映されていて興味深いです。
13~15はプライベート録音で音質はいまひとつですが、スタジオ録音とは違う荒削りな面を出した演奏で、スタジオでは当局を刺激しないように、あまりワイルドな演奏をさせてもらえなかったのではないかと思われます。


*Omega(Tallinn)

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タリン第20高校の生徒らで64年春に結成されたインスト・グループ。
結成当初のメンバーはEnn Kaaret(G)・Aare Holštein(G)・Peeter Tammerik(B)・Juhan Aare(Ds)の4人で、66年にタリン・ミュージック・スクールの生徒Rein Alango(Key)・Rain Uritamm(Tp)が加わり6人編成となりました。

1曲だけETVでの録音がある(プライベート録音も1曲現存)ものの、資料にはあまり目立った活動が見当たらず、68年にJuhanが進学のために脱退後、まもなく解散。

その後、残ったメンバーを中心に、元Pop-PojadのAnts Kasealu(Vo.Ds)・Toomas Veenre(G)らを加えて再編し、Ten Years Afterのカバーなどを演奏していましたが、71年7月にリーダーのReinが食中毒で急死してしまったため活動は停滞しがちになり、徐々にフェイドアウトして行ったそうです。

ちなみに、前述のラプラのOmegaと混同しないように、Oomegaとも呼ばれていたそうです。


楽曲について

16.Kaarik (Enn Kaaret) ③
17.Troika (Trad.) ④
16はスタジオ録音、17はプライベート録音で、共にインスト曲。


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