あるにもあらず 過ぐるわが身は

東欧・北欧・中近東など世界の60's Beat/Psych、その合間にコミックなどを紹介しています。 こっそりとやっていますので、こっそりとお越し下さいませ(笑 

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Fix 1972:(L to R)Mart Kuurme・Mart Helme・Väino・Riho・Mait

今回は、エストニアでもっとも成功したグループの一つ、Fixのビート/サイケ期である`68~`72年を紹介します。

1968年10月、タルトゥの地区文化センターをベースに結成。
結成当初のメンバーは、グループの名付け親でもある初期のリーダーMart Helme(B.Vo)、そしてMait Eelrand(G.Vo)・Mart Kuurme(Key.Vo)・Neeme Konsa(Ds)・Väino Land(G.Ds.Vo)の5人。

ほどなくしてNeemeが脱退し、Valdur Tamm(Ds)が加入。
69年にはRiho Lilje(G.Vo)が加わり、6人編成になりました。
しかし今度はValdurが脱退。
70年に入ってから、Madis Vaha(Ds)と女性ヴォーカリストNovella Hanson(Vo)が加入。
Fixはドラムスが安定しなかったようで、同年のうちにMadisが脱退、Väinoが当面ドラムスに固定することになりました。
71年にはNovellaが脱退(82年に一時的に復帰)。

72年6月には、当時のソ連内で初のオープン会場のフェス、エルヴァ・ソング・フェスティヴァルにKogudusらと出演。

その直後、結成時からのメンバー、Mart Helme・Mait・Mart Kuurmeが脱退、Evald Raidma(Key.Vo)・Juhan Sütt(B)・Tõnu Kilgas(Vo)が加入、さらにJuhanが脱退してEnn Seppet(B.Vo)が加入と大幅なメンバーチェンジとなり、オリジナル・メンバーはVäino一人になってしまいました。
調べてもあんまり具体的な記述が見つからなかったのですが、とにかく72年にグループ内に激震が走ったのは間違い無さそうです。

その後、元KogudusのPeeter Väljak(Vo.G)や、現在に至るまでの固定メンバーとなる Vello Toomemets(Vo.Vln)らを加入させてグループを立て直したVäinoは、新たな楽曲をレパートリーにして活動を続けて行き、国家公認グループとなってアルバムをリリースし、現在に至る息の長い活動を続けています。

つまり、68~72年までと、それ以後のFixは別物と言え、メンバーも音楽性も全く異なります。

何か加入と脱退ばっかりの内容になってしまいましたが、調べても68~72年に関しての記述が全くと言っていいほど出てこなかったからで、何か意図的なものを感じてしまいます。

ちなみに、オリジナル・メンバーのMart Helmeは、大使を経て政治家になったとか。






前述の通り、Fixの68~72年の間の活動についての詳細は全くと言っていいほどなく、この間にレコーディングされたのが確実なのは以下の1~7のみで、5・6以外は録音年も確定できませんでした。

68~72年のオリジナルFixは、同郷のKougudusを少しいなたくしたような土臭いサウンドで、結成早々に放送局でレコーディングしており、当初から人気が高かったことを伺わせてくれます。

1.Palun Vaiki (M.Helme)⑥
2.Maailm Muutub Iaisemaks (N.Hanson)⑥ `70 or`71
3.Suveöö (M.Helme)⑥
4.Unusta (M.Eelrand)⑥
5.Üksinda (M.Kuurme)①⑥ `68
6.Väike Sõbratar (M.Helme) ①②⑥3-6 `68
7.Tulge Sabbathile [Come to the Sabbat]⑥ `71~`72 *Black Widow/

8.Seisan Üksi Tormis (P.Väljak) ⑥`74~`76
9.Võrdlus (J.Elken) ⑥`74~`76

1・3~6は、サウンドスタイルと女性ヴォーカルが聞こえないことから、おそらく68~69年の間(5・6は68年)の録音で、いずれもカントリーの要素を感じる土臭いサウンドで、やはり彼らの初期の代表曲6が一番完成度が高いです。
Novellaがヴォーカルの2は在籍期間中の70~71年のもので、当時のエストニアの女性シンガーとしては、凄みのある歌声を聞かせてくれます(笑

7はおそらく71~72年に録音されたもので、何とBlack Widowのカバーという意外なチョイスで、他の曲とは明らかに趣きが違っています。
こういったダークなサウンドに向かうことも考えていたのかも知れません。

8・9はオリジナルFixの録音ではありませんが、2曲とも元Kogudusのメンバー作で、ヴォーカルもPeeter Väljakがとっている74~76年のもので、ややソフトなもののKogudusらしい(って言っちゃあいけないのかな(笑)美しいサウンドで良かったので、あえてピックアップしておきました。


これらの音源は、以下の3種のCDで聴くことができます。

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①Fix 40 Gold Edition 999.9 (エストニアFix Management No Number)`08[3CD]

活動40周年を記念してリリースされた3CDで、1~7のオリジナルFixの音源をまとめて聴くことができる(8・9も収録)唯一のコンピです。
3CDとしては価格が安いためか、ブックレットなしで録音年表記もなしで、クレジットはけっこういい加減という不親切な体裁な上、聴きたい曲が10曲にも満たないので、おすすめしていいのか微妙ですが、一通り聴いてみたい方はこれをゲットするといいと思います。
例によって、昔のぶっといケース仕様です。
本国ではまだ在庫があるみたいです。

また、以下のコンピで5・6(③は6のみ)を聴くことができます。

②Eesti Rocki Lapsepõlv 1966-1976
Eesti 60ndad



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  • Author: Graham
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    翻訳・編集に時間がかかるので更新は激烈にスローです(笑
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