あるにもあらず 過ぐるわが身は

東欧・北欧・中近東など世界の60's Beat/Psych、その合間にコミックなどを紹介しています。 こっそりとやっていますので、こっそりとお越し下さいませ(笑 

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(68~70年ラインナップ 左上から時計回りにJános・Gábor・Tamás・József・György・László)


ふう、これで情報のないアルバニアを除く旧東欧7カ国が出揃いました。

Omegaは日本でも割と知られているグループだと思いますが、ハンガリー本国ではIlles・Metroと並んで60年代の3大グループです。

Benkő László(Fl.Key.Vo.etc)・Kóbor János(Vo.G)・Laux József(Ds)を中心にブダペストで62年に結成。
66年に国営レーベルQualitonからシングル「Paint It Black/Bus Stop」でデビュー。
当初はUK/USもののカバーに終始するどこにでもありそうなグループだったみたいですが、67年にMihály Tamás(B.Vo)・Presser Gábor(Key)が加入、曲が書けるGáborの加入とサイケの波の影響でオリジナルな音楽性を出していきます。
68年にはMolnár György(G)が加入、3rdアルバムまでこの6人編成で活動していきます。

あ、ちなみにハンガリーでは、日本と同じく「苗字・名前」の順で書きますので、表記はそれに従っています。


a118.jpg

これはおそらく60年代中期くらいの写真だと思うのですが、アルバムジャケット撮影時とえらい違いですね(笑
左側の上がLászló、右上がJózsef、下がJánosなのですが、右の2人はともかく、左のLászlóの変わりようは強烈で、この数年の間に何があったのかと思わせるほど胡散臭いルックスに変化しています(笑
あとJánosですが、なんという悪そうな顔立ち(笑
うっかり反論したりしたら行方不明にされてしまいそうです(笑
しかし、Omegaはかっこいいメンバーがいませんねー。
おっさんと怖いお兄さんと怪しげなヒゲと、一人だけわりと普通っぽい人。
「垢抜けないなー」
最初にこの1stのジャケを見た時そう思いましたね(笑

でも、当時彼らはアイドルだったみたいで、映像を見るとすごい嬌声に包まれています(笑
もっとも、そういう意味ではIllesのほうが強烈ですが(笑
Metroはこの2グループよりはイケてる方だと思います。


で、彼らのサウンドもこれまた微妙に垢抜けなさがあります。
もっさりしたドラムビート、こぶしを利かせただみ声のボーカル・・・、僕は「農作業ロック」と呼んでいます(笑
正直「かっこいい」とはストレートに言えず、結構好みが分かれると思うのですが、逆に言うとこれこそがOmegaの唯一無比の個性で、何とも言えない味わいがあります。
Gáborによって書かれた楽曲もこれまた風変わりのものが多く、結構変な進行の曲が多いです。

何かけなしてるようにしか見えませんが、ところがどっこいかなり聴かせるんですよ(笑
実際、よく聴いています。


そんなクセの強いサウンドを持つOmegaの1stアルバムを紹介したいと思います。



a119.jpg

Trombitás Frédi és a rettenetes emberek (ハンガリーHungaroton HCD17390)`03

この1stのみ「Omega Red Star」名義で、2nd以後は単に「Omega」になります。
ちなみに、この長いタイトルは「Trumpeter Freddy and the Terrible People」という意味で、ま、言い得て妙と言う感じです(笑

このCDは03年にリリースされたリマスター+ボーナス仕様盤で、音質・ジャケの写真の鮮明さなどあらゆる面で、それまでに出たCDより抜群にいいです。

1~11までがアルバム本編で、12~18が67・68年の未収録シングルです。

聴いてみてまず思ったのが、アルバム本編の曲はシングル用の曲と明確にサウンドが個別化されていることで、歌詞が分からないの何とも言えませんが、何らかのコンセプトを感じさせます。
本編とボーナスの境目がはっきり分かるくらい違和感があります。
先にも述べたように、けっこうクセのあるサウンドにもかかわらずサラッと聴けてしまうのは、予想以上に練られたアルバムなのかもしれません。

1曲目からタイトルそのまんまのやぼったいトランペットとホンキートンク・ピアノで幕開けし、強烈な巻き舌で歌われる1、一転して哀愁を感じさせる、クラシカルでどこかコード感の変な2、僕が「農作業ロック」と呼ぶ原点になった、まるで畑を耕しているような(笑)ドラムビートにバリバリのファズギターのミスマッチが楽しい3、哀愁のあるフルートのイントロからポルカへと移行するハンガリー的なインスト4、これまたポルカをベースにしたと思われる陽気さの中に微妙な翳りを感じさせる7、彼らとしては意外とストレートなロックン・ロール9、素朴な田舎っぽさを感じさせるハーモニーとだみ声ボーカルが交錯する変なんだけど美しい10・・・と、気分はハンガリーの田舎での畑仕事といった感じです(笑

フルートや管楽器をこなすLászlóのマルチプレイヤーぶりが、このアルバムの田舎っぽさとサイケっぽさを彩っているように感じます。
彼の存在はOmegaの個性と言ってもいいかも知れませんね。

のちにプログレグループとして名を馳せるOmegaですが、このアルバムは風変わりなサイケと言う印象です。
ただ、すでにあちこちにプログレ的な要素は見受けられます。
翌年リリースの2ndでは、プログレ度が増して行きます。
ビート/サイケ派は2ndまでかなー?

あと、68年にこのアルバムからの曲と同時期のシングルを英語詞でレコーディングした「Omega Red Star From Hungary」がUKのDeccaからリリースされています。
ハンガリー公演に来ていたSpencer Davis GroupのマネージャーにUK公演に招待され、ロンドンで3日間でレコーディングされたものだそうです。
つまり、本国ものとは全くの別録音・・・と。
mp3で聴けたのですが、リードボーカルをTamásがとっており、だいぶ印象が違いました。
現在、ハンガリーのUniversalからリイシューされているみたいなので、入手できるといいなー。

ボーナスの67~68年のシングル音源は、アルバム曲からするとまだOmegaとしての個性が希薄で、試行錯誤の最中という印象があります。
でも、67年にGáborが加入してたった1年で良くぞここまでの個性を作り上げたものだと思います。


変わったのはルックスだけじゃなかった・・・と(笑


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  • Author: Graham
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    翻訳・編集に時間がかかるので更新は激烈にスローです(笑
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