あるにもあらず 過ぐるわが身は

東欧・北欧・中近東など世界の60's Beat/Psych、その合間にコミックなどを紹介しています。 こっそりとやっていますので、こっそりとお越し下さいませ(笑 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このページのトップへ


(左からDavid・Carlos・Willy・Eric)


今日も2月末の大地震の余震と思われるM7.2の地震があって、まだまだ混乱が収まらないチリ。
日本と同じく地震での被害の多い「地震大国」だそうで、60年のチリ地震では何とMw9.5(今回のはMw8.5)で観測史上最大級だそうです(汗

僕は直接被災したわけではありませんが、かの阪神大震災での状況を垣間見ていますから、やはり胸が痛みます。
早く復興する事を静かに願うばかりです。

そんな事を思いつつ、今回は最近棚から引っ張り出して聴いているLos Mac'sを紹介したいなと思います。


Los Mac'sは、62年に首都サンティアゴに程近い港町ヴァルパライソで、David(G.Vo)&Carlos(B.Vo) MacIver兄弟を中心に結成。
65年に本格的に音楽活動をするためにサンティアゴへ移住、Willy Morales(G.Key.Vo)・Eric Franklin(Ds)が加入。
ちなみに、グループ名はMacIver兄弟のファミリーネームが由来です。

Davidが別人みたいです(笑

これは66年当時の写真で、左からDavid・Carlos・Eric・Willyです。
最初の画像を見た後だと「Davidはどこに?」って思ってしまいますね(笑

同年、RCAと契約、1stシングルと1stアルバム「Go Go /22」をリリース。
66年には2ndアルバム「Go Go" Session by The Mac's」をリリース。
年1回コンスタントにアルバムをリリースしていると言うことは、かなり人気があったみたいですね。

この2枚のアルバムまでは、基本的にカバーがほとんどだったようですが、67年に「SGT.Pepper's~」を聴いて触発、オリジナル曲でまとめた3rdアルバム「Kaleidoscope Men」の製作に入りました。
レコーディングの前に、RCAにハイクオリティーな機材の購入を依頼、Fenderのアンプ類、Willyはストラトキャスター、DavidはGibsonのセミアコESのステレオアウトプット仕様(345か355かと)を購入したそうで、アルバムへの気合を感じさせるエピソードですね。

また、同時期にリリースされたLos Vidrios Quebradosのアルバム「Fictions」にも大きなインスパイアを受けたようですね。
WillyはレーベルメイトでもあったLos Vidrios QuebradosのリーダーJuan Mateo O'Brienと親友だったそうで、収録曲の「Dear Friend Bob」を共作、セッションにも参加しています。

そうして完成されリリースされた「Kaleidoscope Men」でしたが、チリのリスナーの反応はよくなかったそうで、当時のほかの国でも同じような感じだったみたいですが、ダンスに最適なビートを求めていた連中には理解されなかったそうです。
しかし、現在での評価が物語っているようにこのアルバムの完成度は高く、キラキラしたギターにエフェクトをかけたオルガンが散りばめられた、タイトルどおりの万華鏡的な音絵巻です。
少なくとも、僕が聞いてきた範囲でも南米60'sのアルバムでベスト3に入るできばえだと思います。

68年には4thアルバム「Los Mac's」をリリースしましたが、オリジナルで固めた前作の売り上げが思わしくなかったせいか、カバー曲を入れるよう要求されたようで、「Kaleidoscope Men」の次作としては散漫な内容になってしまったようです。
この4thアルバムに収録された中で2曲ほど聴いたことがあるのですが、前作のスタイルを継承した素晴らしいできばえで、オリジナルで固めていたらもう一つ名盤ができていたのではとさえ思います。

その後イタリアへ移住、たいした活動も成果も残せずに解散してしまったようです。

しかし、「Kaleidoscope Men」は、現在では非常に高い評価を受けており、南米ものの中でもクオリティの高いグループだと思います。



と言うわけで、今回は60's南米サイケの名盤「Kaleidoscope Men」を。


Kaleidoscope Men (チリWarner 8573860042)`00

一人絞首刑に(笑

これは00年に本国のWarnerからリイシューされたリマスター&3ボーナス仕様で、現在は廃盤になっています。
ボーナスは収録されていませんが、アルバム自体は紙ジャケ仕様が入手可能です。
最初の画像を見ていただくとお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、このチリWarner盤のジャケはグループ名のロゴのフォントと色がオリジナルと違います。
僕は扱いやすいプラケ&ボーナスを重視してこれを買ったのですが、気になる方は紙ジャケをお薦めいたします。
曲目の下の画像は66年の2nd「Go Go" Session by The Mac's」のジャケ写で、なぜか左端のEricが首つり状態になっている物騒な写真です(笑

では聴きどころを簡単に。
1~12までがアルバム本編です。
「Lucy In The Sky」のサビからインスパイアされたような、ポップなサイケビート1、幻想的で美しいメロディの、アルバム中で最高の逸品2、浮遊感のあるクールなオルガンと、ジャジーなドラムプレイが素敵なトワイライト・インスト4、逆回転ギター&強烈にエフェクトのかかったボーカルと非常に67年的な5…、ちなみに「Bob」とはこの曲で共作したLos Vidrios QuebradosのJuan Mateo O'Brienのことだそうです。
後期Tagesの如き天空を駆け上がるような高揚感のある美しいバラード6、ちょっとTomorrow的な躁系サイケビートの9など、サイケファンにはたまらない完成度の高さです。
アルバム全体を通して、さまざまな音色のギターとオルガンが支配していて、曲によってSEやオーケストレーションを導入しています。
このアルバムに限って言えば、後期Tagesに近いスタイルだと思います。

シンコーのガレパン赤本で紹介されている南米60'sの中でも、最も長く聴ける名盤だと思います。

そして13~15がボートラで、13は68年のシングル、14・15は同年の4thアルバムからの音源です。
「Kaleidoscope Men」のスタイルをばっちり継承した14・15はどちらも完成度の高い曲で、4thアルバムをオリジナルでまとめられなかったことがつくづく惜しまれます。


Los Mac'sは4枚のアルバムをリリースしていますので、残りの3枚とシングル音源もまとめてきちんとリイシューして欲しいものです。
特に4thは聴いてみたいですね。


このページのトップへ

コメント

このページのトップへ

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

このページのトップへ

FC2Ad

Information

Graham
  • Author: Graham
  • 日本語での情報の少ない、60年代の東欧・北欧・中近東などのBeat/Psychを中心に紹介しています。
    翻訳・編集に時間がかかるので更新は激烈にスローです(笑
    この自画像は、漫画友達の「ゆったりの間」管理人さん冬灯紗沙さんに描いて頂いたもので、さり気に対になっていたりします。

    コメント記入時、ホムペ・ブログなどのアドレスを記入すると投稿できないようにしてありますのでご注意下さい。

Search

Calendar

06月 « 2017年07月 » 08月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

 

プロフィール

Graham

Author:Graham
日本語での情報の少ない、60年代の東欧・北欧・中近東などのBeat/Psychを中心に紹介しています。
翻訳・編集に時間がかかるので更新は激烈にスローです(笑
この自画像は、漫画友達の「ゆったりの間」管理人さん冬灯紗沙さんに描いて頂いたもので、さり気に対になっていたりします。

コメント記入時、ホムペ・ブログなどのアドレスを記入すると投稿できないようにしてありますのでご注意下さい。

FC2カウンター

最近の記事

最近のコメント

カテゴリー

フリーエリア

月別アーカイブ

最近のトラックバック

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。